槇の会とは

『槇の木』は

槇の木が「まことの木」と言うこと、成長には時間がかかるが揺らがない丈夫な樹に育つと言うことに由来しています。

私たちの活動は、脳の発達に着目して、自然体験活動を捉えていることに特徴を持っています。

私たちの学びは、自然体験活動を子どもたちの生活・学習に取り入れ、子どもたちが主体的に、生き生きと活動し、自らの道を拓く力を育んで行くことを推進していくものです。

会に参加する人たちが、自然体験活動の意味に気づきを深め、学び合い、語り合うことで、明日からの子育てに向かう力を蓄え、望ましい方向を目指してくれることを願っています。

 

参加対象

教育、保育、療育にかかわる方、または、目指している学生の方が対象の会となります。

「槇の会」の主な活動

年6回ほど、フィールドワークをします
永い間、数々の「意義ある自然体験活動」を多方面でリードしている会の講師高橋良寿が子どもの脳を発達させるために、何を体験させるか?を大切にして、楽しく学べる街歩き、公園歩きの勘所を教えます。

植物や木、竹などを使ったおもちゃづくりをします
子どもが喜んで作り、遊ぶ、子どもの脳を育てるおもちゃ作りをします。

語り合います
日ごろ、子育てや教育活動で悩んでいること、困っていることを語り合い、解決に向けた考え・具体的取組を導きだします。

講師

 

 

高橋 良寿

少年時代よりボーイスカウト活動(昭和38年)。指導者になり現在も横浜89団で活躍中
一貫して野外教育に関心を持ち、自然の「本質と教育」・「自然の中のプログラミングと脳神経の関係」等を研究し、保護者、ボーイスカウトの指導者及び野外教育・指導者の講習会・研究・ワークショップ等を行なっている。
また、高齢者の認知・介護予防等の研修・講演や教職員の校内研修・野外指導者・その他指導者及び支援者に手遊び・指遊び、ソング・ゲーム、アクティビティー等の研究会・講習会も行なっている。

 

そのほか講演多数

横須賀市教育委員会理科基礎技術講座「身近な自然の教材化」
講師横浜市中学校長会自然教室指導者講習会「総合学習」
講師神奈川県教育委員会新規採用教員研修講師
はとの森愛の歌瀬谷保育園「自然遊び」講師

槇の会のあゆみ

30年位前に「ひもが結べなくなった子どもたちが増えた」と体験の脆弱さから、手先が不器用になり脳を十分に発達させられない子どもたちの姿に警鐘を鳴らす研究者の声が上がるようになりました。さらに20年位前からでしょうか、小学校の先生方が「最近黒板の文字をノートに写すのにものすごく時間がかかる子が多くなってきた。」「漢字を何度教え、練習させても覚えられない子がものすごく増えた。」「情緒の不安定な子どもが非常に増えて、学級経営や集団学習をどう進めたらよいのか分からない。」と困り感を高める声が強く上がってきました。

手の動きは脳の発達に深く関係していることは知っていました。でも、何を体験させることが発達を促し、子どもたちの今の状況を改善するのか、子どもの心と体を救うためには何をしなければならないのか、その中心となるところは整理がつかないまま、よいと言われることは学び、子どもと共に学びを創りながら取り入れ、やってみては来たものの、確たる自信も得られず・・・手探りの日々を過ごしていました。

そんな中、出会ったのが高橋良寿先生でした。高橋先生のお話を伺い自分の実践を振り返り、取り入れ、その価値を整理していくと、子どもの困り感をほどき、軽減し、望ましい成長につなげられるのではないかと思うようになっていきました。

槇の会では、上述したように「子どもの育ち」を促す指導・支援に悩みをもつ方々に脳の発達と自然体験活動の関係を知ることで改善につなげられることを知ってもらい、「おもしろいから、やってみよう」と感じてもらいたいと思っています。

指導・支援者が少し、自然と人間の発達のことを知って実践化できると、子どもの不全感をほどき、自信を回復することができるのです。

何よりも高橋先生の自然の話、脳の発達の話、自然材で作るおもちゃはおもしろい!!

そして、すぐに他人に、子どもに話し、やってみたくなります。

支援・指導にあたる私たちが、共に体験して「今のあたりまえ」を見直し、一人でも多くの子どもたちが伸びやかに自身の力を発揮して、自分らしい道を拓いていく力を身に付けられるよう、共にエンパワーしていきたいと思います。

このような思いをもって、令和元年10月にこの会を立ち上げ、身近な教職員に声をかけて毎月高橋先生と共にフィールドワークやおもちゃ作りして学びを重ねてきたのが「槇の会」です。

この「槇の会」の趣旨を多くの悩める教職員の方々、子どもの困り感を分かりたいと思っている心ある教職員の方々に伝え、一人でも多くの子どもたちを救っていこうと考え、令和4年7月23日ホームページ公開に至りました。

人間を含むすべての生物は、自然の中で初期化・成長するよう、プログラミングされています。

しかし、今の子どもたち(特に都市部の子どもたち)を取り巻く環境は、豊かな自然から離れています。人工的で無機質なものに囲まれ、自然の多様性と複雑系の中で「自然の流れ」に身を浸し、五感をフルに働かせながら生活する機会を失ってしまっていると言っても過言ではありません。

今、子どもたちに必要な質と量を伴う体験は自然体験活動の中にあります。植物(自然)を活用した集団遊びと合わせて体験・経験が重なるよう教育活動に位置付け、系統的・継続的に行うことで子どもの能力を引き出し、伸ばしていきたいと思っています。

自然の道理や昔の人の生きる知恵を学びながら、いかに教育実践化すればよいのか、高橋先生から示唆を頂き、参加者で語り合いながら共に考え、現場での実践化につなげていきたいと考えています。

まずは「自然のおもしろさ」をフィールドワークで体感しませんか。

そして、語り合いましょう。お待ちしております。